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膠原病で妊孕性に影響を与える治療を受けたことのある方、および、受けることを勧められたことのある方へ

膠原病の治療では、妊孕性に影響を与えるような治療が行われることがあります。この研究は、日本の膠原病領域において、そのような治療の実態を明らかにすることを目的として行っており、厚労省の「医学的適応による生殖機能維持の支援と普及に向けた総合研究班」から日本リウマチ学会が依頼を受け、東京大学医学部附属病院アレルギー・リウマチ内科が中心となって実施します。

【研究課題】

膠原病領域における妊孕性温存に関する全国調査(2019244NI)

【研究機関名及び本学の研究責任者氏名】

この研究が行われる研究機関と研究責任者は次に示すとおりです。
研究機関 東京大学医学部附属病院
研究責任者 アレルギー・リウマチ内科教授 藤尾圭志
担当業務 データ収集・データ解析

【研究期間】

承認日 〜 2024年03月30日

【対象となる方】

2014年4月〜2019年3月に日本リウマチ学会専門医が在籍する医療機関で、膠原病に対して、妊孕性に影響を与える治療を受けた方、もしくは、受けることを勧められたことのある方。
閉経後の女性の方は対象外です。

【研究の意義】

膠原病の治療では、妊孕性(生殖能力)に低下させる可能性のある治療が行われることがあります。代表的なものとしては、全身性エリテマトーデスや血管炎などの治療で使用されることのあるシクロフォスファミド(エンドキサン®)が挙げられます。
最近、胚凍結、卵子凍結など、妊孕性を温存するための治療(妊孕性温存治療)に関する研究が、がん領域を中心に進められています。妊孕性に影響を与える治療を必要とされる膠原病患者さんでも、将来の妊娠・出産(男性の方の場合パートナーの妊娠・出産)を希望される方では、同様の治療が有用である可能性があります。
しかし、このような治療を必要とされる患者さんの実態や、膠原病患者さんでの妊孕性温存治療の安全性や有効性のデータは十分ではありません。

【研究の目的】

日本の膠原病患者さんで妊孕性を低下させる治療や妊孕性温存治療が行われている頻度や、膠原病領域における妊孕性温存の問題点に関する医師の意見を調査することで、今後更なる研究が必要な課題を明らかにします。また、妊孕性を低下させる治療を受ける患者さんを支援するために必要な政策などを検討します。

【研究の方法】

この研究は、東京大学医学部倫理委員会の承認を受け、東京大学大学院医学系研究科・医学部長の許可を受けて実施するものです。治療された医療機関の医師から、妊孕性を低下させるような治療や妊孕性温存治療を受けた患者さんの人数などのデータを収集します。また、膠原病領域における妊孕性温存の問題点に関する医師の意見も調査します。特に患者さんに新たにご負担いただくことはありません。

【個人情報の保護】

この研究に関わって収集されるデータは、外部に漏えいすることのないよう、慎重に取り扱う必要があります。
この研究では、あなたの氏名・住所・生年月日・病院のカルテ番号など、個人を特定できる情報は収集しません。治療を受けた医療機関の医師が、妊孕性を低下させるような治療を行った患者さんの疾患・男女別の人数、妊孕性温存治療を受けた患者さんの人数などを報告します。
解析を行う前には、医療機関名を削り、どの医療機関のデータか分からないようにした上で、当研究室において土田優美が、パスワードロックをかけたハードディスクで厳重に保管します。ただし、必要な場合には、当研究室においてこの符号を元の医療機関名に戻す操作を行うこともできます。
あなたを特定できる個人情報は収集しないため、お問い合わせいただいても、あなた個人のデータをお伝えすることはできません。

研究結果は、個人が特定出来ない形式で、学会・論文等で発表されます。収集したデータは厳重な管理のもと、研究終了後5年間保存されます。なお研究データを統計データとしてまとめたものについてはお問い合わせがあれば開示いたしますので下記までご連絡ください。ご不明な点がありましたら研究事務局へお尋ねください。

この研究に関する費用は、東京大学医学部附属病院アレルギー・リウマチ内科の運営費および厚生労働科学研究費補助金(課題名:医学的適応による生殖機能維持の支援と普及に向けた総合的研究)から支出されています。
○本研究に関して、開示すべき利益相反関係はありません。
尚、あなたへの謝金はございません。

2019年12月

【問い合わせ先】

東京大学医学部附属病院アレルギー・リウマチ内科 助教 土田優美
住所:東京都文京区本郷7-3-1
電話:03-3815-5411(内線 30273)  FAX:03-3815-5954

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