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関節リウマチ・膠原病 受診相談メール窓口

関節炎、関節リウマチ、膠原病、またはこれらの疾患が疑われている方を対象として、メール相談窓口を開設しました。関節の痛みなどの症状でお困りの方、既に診断がついているものの難渋されている方など、当科スタッフが受診相談に応じます。個別の医療相談、治療への意見はメールでは応じかねますが、一般的な疾患・治療法に関する説明は差し支えない範囲でお答えできます。

下記のメールアドレス宛てにご相談ください。数日以内にお返事をいたします。
arsoudan-ikyoku@umin.ac.jp

当科での診療の実際

当科の診療をイメージしていただくために、典型的な症例と診療の進め方について紹介します(紹介目的の仮想症例であり、実在の患者さんではありません)。似たような症状、状態の方がいらっしゃいましたら、メール(arsoudan-ikyoku@umin.ac.jp)にて受診相談を承ります。

1.手のこわばり、関節痛を初発した46歳女性の場合

1年ほど前から、朝起きた時の手指のこわばり、はばったい感じが出現していました。当初はしばらくすると握れるようになりましたが、次第にこわばりの時間は午前中いっぱい続くようになりました。パソコン仕事や家事などで手を使うと痛みが悪化していました。また、疲れやすさを自覚していましたが、数カ月前から、長く歩いた後に足の裏の痛み、膝の痛みも出現しました。近くの整形外科ではレントゲンではなんでもないと言われ、鎮痛薬を処方されましたが、痛みは完全にはとれませんでした。

当科受診時の所見: 手指関節・手首関節の腫脹、圧痛
両膝・両足首の腫脹、圧痛、趾関節の腫脹・圧痛

採血検査を行うと、炎症反応陽性、リウマトイド因子(RF)、抗CCP抗体陽性でした

ポイント!: 抗CCP抗体は関節リウマチ診断の特異度95%以上とされており、この抗体が陽性の場合には、関節リウマチの可能性が高まります。また、抗CCP抗体陽性の方は、関節破壊が進みやすいことも知られています。RFは偽陽性の可能性もあり、陽性の意義については総合的な判断が必要です。

関節エコー検査では、関節の滑膜が炎症を起こしており、血流が増加していました

ポイント!: 関節エコー検査は、関節炎の状態について多くの関節を侵襲なく検査できます。当科には日本リウマチ学会登録ソノグラファーが在籍しており、精度の高い関節エコー検査を実施しております。

そのほか、ウイルスや乾癬、その他の膠原病の可能性は否定的であり、以上の結果より、関節リウマチの診断に至りました。治療薬として、メトトレキセート(リウマトレックス®、メトレート®)が処方され、関節炎は徐々に改善し、仕事や家事も普通に行うことができるようになりました。

ポイント!: メトトレキセートはリウマチ診療のアンカードラッグとされ、ガイドラインでは禁忌がない限り、第一選択薬とされています。当科では抗リウマチ薬を安全に使用できるよう事前の十分なチェックと副作用の適切なフォローを行っております。

2.関節リウマチの病勢が抑えきれない58歳女性の場合

3年前に他院にて関節リウマチと診断され、メトトレキセートとプレドニゾロン(プレドニン®)を使用していました。当初はよく効いており、痛みもほぼなくなっていたのですが、3ヶ月ほど前より右手指・手首・肘、左膝、右足首を中心に関節の腫れと痛みが再燃しました。通院中の病院でメトトレキセートとプレドニンの増量が行われたのですが、関節の痛みは治まらず、現在の主治医からは追加の治療が必要とのことで、当科を紹介受診しました。

当科受診時の所見: 右示指・中指PIP関節、MCP関節の腫脹・圧痛、軽度ボタン穴変形
両手首腫脹、右肘腫脹・圧痛、左膝腫脹・圧痛、右足首腫脹・圧痛
ポイント!: 関節リウマチは発症早期に関節破壊・変形が進行することがわかってきました。関節破壊進行の危険因子としては、抗CCP抗体陽性、高疾患活動性、レントゲン上の骨びらんの存在などが挙げられていますので、該当する場合には特に、早期からの十分な治療が推奨されています。

採血検査ではCRP 3.2, ESR 66, RF 202, 抗CCP抗体>500でした。高疾患活動性と判断し、ご相談の上、生物学的製剤を導入することになりました。

ポイント!: 生物学的製剤は、関節リウマチの炎症に関与しているサイトカインと呼ばれる物質や、免疫細胞を標的として、これらを抑制することで関節炎を抑制する薬剤です。皮下注射または点滴で投与していきます。高い有効性、骨・関節破壊の抑制効果が認められています。

ポイント!: 生物学的製剤の副作用として、もっとも注意すべきものは感染症です。対策として、投与中の注意深い観察はもちろんですが、事前の感染症スクリーニング(肝炎ウイルス、結核、真菌など)、ワクチン接種、バクタなど抗生物質の予防投与が行われています。

生物学的製剤開始後1カ月で関節炎の軽減を実感できるようになり、3カ月後には炎症反応陰性化、関節炎も右手首に軽度の腫脹を残すのみとなり、家事を含めた日常生活も問題なくできるようになりました。プレドニゾロンの漸減を行っています。

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