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疾患解説

IgG4関連疾患

全身の臓器にリンパ球を多く含む腫瘤・結節を呈する疾患です。好発年齢は60歳代でやや男性に多い傾向です。年間で10万人あたり3-10人が罹患しています。

症状 発熱や全身倦怠感などの全身症状は稀で、障害臓器の局所症状が主となります。
障害を呈する臓器としては、下垂体、涙腺、顎下腺、唾液腺、膵臓、腎臓、甲状腺、肺、縦隔リンパ節、大動脈、後腹膜、前立腺などがあります。
臓器病変は時間的・空間的に多彩で、同時に複数の臓器に病変を認めることもあります。
唾液腺・顎下腺を主に侵すシェーグレン症候群と症状が似ていることがあり、間違われることも多いです。何らかのアレルギーを合併している方が多い傾向にあります。
検査 γグロブリンという免疫に大きくかかわるタンパクの中で、IgG4と呼ばれるものが上昇することが特徴的です。
全身の臓器に腫瘤を呈している可能性があるため、造影CTなどの全身の検査を行います。内視鏡検査を必要とすることもあります。診断をつけるためには、原則として直接組織を取り(生検)、多数のIgG4産生細胞が存在することを証明する必要です。
治療 中等量から高用量のステロイドを使います。多くのケースで慎重にステロイド使用すれば改善していきますが、再発も多く、しっかりと経過を見ていく必要があります。

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